不動産投資について
地方に住んでいる親の遺産をアテにしていても、その親が長患いをしていれば、生きているうちに遺産のほとんどを使い果たしてしまうかもしれません。
また、兄弟姉妹が多くて、なかには遺産相続にかんする知識もなく、大変な争いになることもありえます。
大都会に遺産をもっていても、相続税が高く、有り金はたいてい相続税を払ったら、大して広くもない家が一軒残った、ということにもなりかねません。
その家も、自分が住めるのならまだしも、親や兄弟がいれば、当然分割して相続することになります。
また、場合によっては、真の面倒を見るか見ないか、といったことも問題になったり、経済面にはみえないやっかいなことがあります。
したがって、人の金をあてにしたり、人の持ち物をあてにして自分の老後に備えるなどということは、間違いのモトなのです。
自分の老後は、自分で面倒をみる、自分で用意する、そのくらいの気持でなければなりません。
そして、もし遺産が入ってくるようなことがあれば、それはそれで予想外のお金として処理すればよいことなのです。
私自身は、農家の生まれですから、長男である兄に田畑を残すために遺産を放棄しました。
幸いにも、私は、結婚当初から家を建てることを目標にしており、今日自分の家をもつに至りました。
一方、女房のほうは、ひとりっ子であったために、北海道にあった家を売ったお金が手に入った程度でした。
いずれにしても、私なりに苦労して手に入れたマイホームですが、やっと住宅ローンを払い終わった現在、築20年を迎えたわが家も、そろそろ建て替えなければならない、という状況になっています。
その建て替えの費用は、どこからかなんとか捻出しなければなりませんが、年齢的にも借りられる年数はありませんし、私のような職業は退職金もありません。
家をもっていても、家そのものが古くなると、そのたびにお金が必要になるのですから、なかなか大変などんな金融商品で運用するかということも、多少は考える必要はありますが、利率というものは、おおよそ横並びであり、極端に差があるわけではありません。
それよりも、仮に年利率3パーセントの金利だとすれば、100万円貯めるよりは200万貯めるほうが、よほど金利に差がでるわけです。
利率が倍になることを待ち望むよりも、元金を倍にすることは、自分次第で可能なことなのです。
このように、元金を増やすことに努力をすれば、頭金もどんどん増えていくことになりますので、まず「元金を少しでも多くしよう」という目標をもって、現在頭金のない人は、スタートしてほしいと思います。
たとえ、親の遺産があったとしても、いろいろな事情が出てきてアテにはできない場合も多いのです。
そういうことを考えますと、あまり歳をとってから家を持つというのは考えものです。
家は、できるだけ30代のうちに持ち、ローンが払い終わってから、家の建て替えがくるというのが理想でしょう。
そのために、結婚したら共働きをし、貯蓄することをすすめているのです。
あなたが、マンション等を購入し、住宅ローンを払っている場合、遺産相続などで親と同居することになったなら、その家は当分人に貸しておけばよいのです。
ローンの支払いのほうが家賃よりも多かったとしても、ムダな買い物にはなりません。
現在は、たしかに不動産は買いやすくなり、地価が下がっていますが、10年、20年といった長い目で見れば、不動産の資産価値は上がっていくわけであり、資産形成の点では、不動産をもっていたほうが将来役に立つといえます。
つまり、自分が使おうが、人に貸そうがどう転んでも、マイホームは手に入れておくことが必要です。
インフレに勝てるのは、「株」と「不動産」と「金」である、といわれてきました。
しかし、金は世界の需給関係だけに影響され、上下するわけではありません。
また株式といっても、投機的な金融商品であり、盛んな乱高下をしますので、安定したものではありません。
中では不動産資産が有利です。
狭い日本国土の中で、第2次ベビーブームの人たちが家を持つようになると、需給関係が崩れて、住宅価格が高騰する時代がやってきます。
マイホームを買い、そして、住宅ローンを組んだが、住宅ローンの支払いが月々7〜10万円程度であるにもかかわらず、その住宅ローンが払えない人がかなりいます。
やむを得ない事情による場合もあるでしょう。
不況のあおりをうけ、会社が倒産して、すぐに働くにも働けない、あるいは、長期間の病気がもとで、会社を解雇されてしまったなど、不幸にして滞納せざるを得なくなった人もいるはずです。
しかし、それは住宅ローン滞納者のごく一部なのです。
大半は、浪費家とでもいいますか、住宅ローンを組む前の生活を、そのまま行なっているような人たちです。
いうなればカード破産タイプです。
住宅を買ったからには、重い荷を背負うわけですから、生活設計についても、それなりの制約を決めなければなりません。
毎月の自分のお小遣いも減るでしょう。
また、洋服や食事にしても、今までと同じように、ほしい物を買い、食べたい物を食べる、というわけにはいきません。
少なくとも、4、5年は、ガマンの生活を続けなくてはならないでしょう。
私も、家を3回買い替えましたが、買い替えのたびに小遣いを減らし、アルバイトをしたり、耐乏生活をして凌いできました。
50歳を越えた今日、住宅ローンはほとんど終わり、60坪の一戸建てを郊外にもつことができましたが、その間には、やはり大変な時期がありました。
そのために、多少の犠牲があったことも事実です。
しかし、「若い時の苦労は買ってでもせよ」といわれるように、住宅を買ったからには、当然それなりの苦労がありますが、家を買って5、6年たつと、住宅ローンの重圧は薄れてくるものです。
収入が上ったり、なんとかやって行けるようになるものです。
少なくとも、住宅ローンを滞納するようでは、住宅を買う資格はありません。
借りたお金を返すことはあまりに当然のことであり、住宅ローンの上に消費者ローンを組んだりすれば、給料をもらった時点で、住宅ローンの支払いができなくなってしまいます。
そうした生活をしているような人は、住宅をものにできない人です。
したがって、住宅をもつかもたないかということは、自分の金銭感覚をしっかり確立するかしないか、という問題になります。
そのへんをよく心得ておかなければ、堅実な一生を送ることはできません。
当時も、会社の持ち家制度がありましたが、それも好況が続いていればこその話であり、昨今のバブル崩壊の折には、多くの企業が持ち家制度を転換してしまいました。
すでにそれ以前に、二千万円や3千万円の社内融資だけでは、とても買えないほど、都心や郊外のマンションは高かったのです。
その時点で、わずか2、3千万円の融資をしたところで、家を持てる時代ではなくなっていました。
その後に、今度はバブル不況のあおりを受け、会社にも社員にお金を貸す余力がなくなったわけです。
45歳以上の人たちは、高い給料に見あった仕事をしていない、だからはやく辞めてほしい、全般的に人件費コストを圧縮しよう、という動きが急激に広がってきたのです。
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